主人は大学の講師以外に人権の仕事もしています。
主な仕事は、全国あらゆるところから来る企業の管理職や教育関係の方々を資料を素に説明して回るものです。
学芸員の方もいらっしゃいますし、他数名の方がいますので交代制で案内に回ると言ったものですが、どうしても元校長と言う立場から、肩書きをお持ちの方や団体は主人が任されることが多いです。
その中で今月、母の大学病院受診日と案内が重なってしまいました。
情けないことに私一人で母を病院へ連れていくことはとてもできません。
そのことで落ち込み主人に申し訳ないと思っていると涙があふれてきて止まりません。
自分一人で何もできないことを思い知るとき自分を責め情けなくなります。
ところが主人は「これは段取りのものであって僕が段取りをちゃんとつければ何の問題もない。」と言うことで本来休みのはずだった元小学校前教諭にお願いすることとなりました。その方は地元のことにも詳しく自信をもってお願いすることができると主人は言います。
しかも、母を病院へ連れていくと聞き、気遣いながら快く引き受けて下さったようです。
感謝です。
日頃、主人も交代を頼まれたとき必ず快く引き受ける、そのこともあってのことでしょう。
助け助けられ。
母には、そこまでのやりくりをしてることは伝わりはしませんが「ありがとう。ありがとう。」と言います。
最近の母は自分の存在が他の人に迷惑をかけているのだと思い込むので、大切な存在なんだよと言うことを繰り返し伝えます。
「そうかな。」と首を傾げますが、最後は「ありがとう。」と笑顔になります。
人は
自分一人で生きているのではなく、回り回って誰かのお世話になっているのだなと痛感します。