『矢と歌』 ヘンリー=W=ロングフェロー
空にむかって射たわたしの矢は
どこへ飛んでいって落ちたろう
すばやい矢の勢いは目もすら追うことはできない
空にむかって歌った歌は
どこへ消えていったろう
どんなに目ざとい人でも この歌声の
そのゆくへを見ることはできない
ところが何年もたったのち
射た矢は折れずに かしの木に突き刺さっていた
歌った歌は そのまま
友だちの心に ちゃんと残っていた
これはアメリカの詩人の詩です。
遡ること40年前、中学校のキャンプ合宿で知り合った人(キャンプのお手伝いをしていたお兄ちゃん、たぶん教育実習の一環だったのかも?大学四回生) に教えてもらった詞です。
青春真っ只中だった私には感動の詩でした。
当時の私には私自身が“友達”と呼べる子が複数人いたと思います。
毎日会うにもかかわらず、手紙を書いたり交換日記したり。
家庭環境が良くなかった私には学校が居場所だったり、友達と過ごす時間が宝物だったり。
でも、私の歌った歌は誰の心にも残らなかったみたいです。
って、そもそも私は歌を歌わなかったのかも知れないです。
昨夜、この詩を教えてくれたお兄ちゃんの夢を見ました。
元気にしてるでしょうか。