眠るのも怖くて、夫が寝入ってから床に入る。眠らない日も続いた。
何度も何度も別居の話をした。
娘が「今のままでは憎み合うだけ。どうなるかはわからないけど、距離を置いてみることで良い関係性を作れることもあるのでは?」と夫にメールしてくれた。
この時点で娘はまだ夫が実の父親ではないことを知らない。
なかなか決断できないでいた夫に下がらず話していった。
私の中ではもう無理。陰湿ないじめとも言える仕打ちに耐えられない。
別居後の結果は変わらない。別れたい。
それは口に出さずとにかく離れたかった。
別居まで持っていって、後は頭と心を沈めて考えていこう。
その時には心に余裕などなく、切迫感しかなかった。
夫が娘の意見に耳を傾けたのか、別居後はまた戻れると思ったのか泣きながら別居を認めた。
ただ、仕事の帰りに寄れるときは家に寄る、子供のことで何かあったときは話し合いをする。夫の両親には別居の事は言わない。これらを約束させられた。
この一瞬ほど解放感を味わったことはなかったのではないだろうか?
ところが、この安堵はほんとうにこの時だけだった。