お盆になると祖父母を思い出さずにはいられません。
母が父と離婚して実家に戻れたのも、母の男性遍歴があったとしても、多少の非行はあったとしても、祖父母がいてくれたからこそ私は生きてこられたのだと思っています。
私の住んでいた地域では13日にお墓参りをしてご先祖様をお迎えし、家に帰ってきてもらい、15日にまたお墓参りをしてお送りするのです。
この3日間、お墓の前に木の杭を打ち四角い木の枠に紙を張り付けたあんどんをつけ、夜になると子供たちが蝋燭に火をつけて回るのです。
日がくれてあんどんの明かりだけが浮かぶ光景は幻想的で胸がきゅっとなる寂しさもあります。
子供だったので灯を点していく楽しさの方がまさっていましたが、ご先祖様をお祀りしていくことが大切なのだと思ったものでした。
今では地域に子供の数も減り、この習慣もなくなりました。
病気を発症してしばらくは前夫に会う可能性に恐れ、外出もままならなかったのでお墓参りさえも行けなかったのですが、主人と結婚してからはそれぞれのご先祖様に向ける心を取り戻した気がします。
日にちはズレてもお盆、お彼岸などはそれぞれのご先祖様のお墓にお参りにいきます。
手を合わすのは行事があるからではなく常に心に置いておきたいなと言う思いではいますが、ついつい病気や忙しさで忘れてしまっているような気がします。
お爺ちゃん、お婆ちゃん、
色々とあるけど今、私は幸せです。
娘の母のこともあの世から心配しているでしょう?
できる限りのことを精一杯していこうと思っているから心配しないでね。
お盆の時期に心を込めて合掌したいと思います。